収入合算って何?共働き家庭の住宅ローン活用法

「夫婦2人で住宅ローンを組むと、どんなメリット・注意点があるの?」
そんな疑問を持つ共働き家庭の方へ。今回は、住宅ローンにおける「収入合算」について、FP(ファイナンシャルプランナー)の視点から、わかりやすく解説します。
マイホーム購入のタイミングとローンの組み方はとても重要な決断。
損得ではなく、「後悔しない選択」をするためのヒントをお届けします。
収入合算とは?夫婦の収入を合わせて借入可能額をアップ
まず基本の確認です。
収入合算とは、住宅ローンの審査時に、主債務者(メインで返済をする人)に加えて、配偶者や親などの収入も加えて、借入可能額を算出する方法です。
たとえば…
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主債務者(夫):年収400万円
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配偶者(妻):年収300万円
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合計:700万円
この場合、単独で借りるよりも借入可能額が大幅に増えるため、「希望のエリアで理想の間取りを建てられるかどうか」に大きく関わってきます。
収入合算には2種類ある|「連帯保証型」と「連帯債務型」
収入合算には2つのタイプがあります。
1. 連帯保証型
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主債務者がすべての返済義務を負う
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配偶者は「保証人」になるだけで、実際の返済義務はない
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住宅ローン控除は主債務者のみ
こんな方におすすめ:
・配偶者の収入が安定していない
・今後、扶養に入る予定がある
2. 連帯債務型(※フラット35など)
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夫婦が「債務者」として平等にローンを返済
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離婚や死亡などのリスクがある場合、返済責任も2人に分かれる
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夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けられる(年末残高×0.7%など)
こんな方におすすめ:
・配偶者もフルタイムで安定収入がある
・住宅ローン控除を最大限に活用したい
住宅ローン控除のポイント|合算しても「控除枠」は2人分?
住宅ローン控除は、年末時点のローン残高に応じて最大13年間の税金優遇を受けられる制度です。
連帯保証型では、控除を受けられるのは主債務者のみ。
一方で、連帯債務型の場合は夫婦でローンを負担していれば、それぞれに控除が適用されます。
例)フラット35で3,000万円借入、1,500万円ずつ債務を負担
→ 夫:年末残高1,500万円 → 控除10.5万円(例)
→ 妻:年末残高1,500万円 → 控除10.5万円(例)
合計すると21万円分の税控除になり、家計の負担がぐっと軽くなります。
収入合算のメリット
✅ 借入可能額が増える
夫婦2人分の年収で審査されるため、より理想に近いマイホームが実現しやすくなります。
✅ 条件次第で住宅ローン控除を最大活用できる
連帯債務型を選べば、節税メリットが夫婦でダブルになります。
✅ 将来の収支予測が立てやすい
共働き前提で設計すれば、毎月の返済に無理がないかを可視化しやすくなります。
収入合算のデメリット・注意点
⚠️ 配偶者が離職・育休になると返済負担が大きくなる
今は共働きでも、将来的にどちらかが働けなくなる可能性も。将来のライフプランも踏まえて、1人分の収入でも返済できるか?を確認しましょう。
⚠️ 住宅ローン審査が複雑になる
金融機関によっては、連帯債務や収入合算に対応していない場合もあります。事前にローン商品を比較・相談することが重要です。
⚠️ 夫婦で借りたローンは「片方の信用」にも影響
例えば配偶者がカードローンなどで延滞すると、主債務者の信用にも影響が出ることがあります。
収入合算をする際のチェックポイント
チェック項目 | 確認のポイント |
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どちらの収入を合算するか | 年収だけでなく雇用形態や勤続年数も考慮 |
合算方式の選択 | 連帯保証型?連帯債務型?住宅ローン控除の有無も考慮 |
金融機関の対応 | 地銀・ネット銀行・フラット35など商品内容を比較 |
将来のライフプラン | 出産・転職・介護など、数年後の変化を想定 |
税制メリットの最適化 | 控除枠や共有名義のバランスをシミュレーション |
実際の相談例|「無理なく夢を叶える」選択を
30代共働き夫婦(年収合計700万円)のケース
・当初は夫単独でローン審査→借入額2,500万円
・収入合算により→最大3,500万円まで借入可能に
・無理な返済を避けて、3,000万円で理想の間取りに
・住宅ローン控除も夫婦でフル活用し、節税効果◎
このように、収入合算は「マイホームの夢」と「家計の安心」の両方をかなえる選択肢になります。
【まとめ】収入合算は「未来の安心」のための選択肢
住宅ローンは30年以上にわたる長い付き合いです。
だからこそ、目先の借入額だけでなく、将来の変化や税制メリット、返済の柔軟性も含めて検討することが大切です。
共働き家庭にとって、収入合算は強力な味方。
でも、使い方を誤ると将来のリスクにもなりかねません。
創建では、お客様のライフプランや働き方に合わせて、損得だけでなく「安心できる選択肢」をご提案しています。
「収入合算について詳しく相談したい」「今の年収でどれだけ借りられる?」など、気になることがあればお気軽にご相談ください。
SOKENでは完成見学会を6月22日(日)-7月21日(月)に開催いたします。
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